歯周病治療

歯周病

歯周病を引き起こす細菌によって引き起こされる細菌感染症を歯周病といいます。
細菌に対する抵抗力が低かったり、細菌の活動性が免疫力より強かったりすると、歯周病は進行して、歯肉や歯槽骨(歯を支えている顎の骨)などの歯周組織を破壊していくようになります。
歯周病は、歯肉炎と歯周炎に大別されています。
歯肉炎は歯肉に限局した炎症で、歯槽骨や歯根膜が破壊される段階までは進行していないものをいい、歯周炎は歯肉炎が進行して歯槽骨や歯根膜の破壊や吸収が生じる段階まで深く進行したものをいいます。
以前は成人病とされていた歯周病ですが、近年では生活習慣病と認定され、様々な全身疾患との関連性について研究報告もなされるようになり、歯周病の治療や予防に対する重要性は非常に高まりつつあります。

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歯を失う原因のナンバーワンが歯周病!

歯周病(歯槽膿漏)は成人の80%が患っており、を支える歯肉や骨(歯槽骨)が破壊される病気です。
歯を喪失する原因はむし歯、歯周病、歯の破折が考えられますが、40-50代になると歯周病が原因で歯が喪失することが多くなります。特に60才代では平均10本の歯が喪失しています。
親知らずを除くと28本の歯が生えていますので1/3が喪失することになります。それ以降加速度的に歯が喪失していきます。
喪失した部位によっては入れ歯になってしまう可能性が高く、若い世代からの予防やケアが必要になります。

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歯周病検査

歯の根の形や歯石がついているかの確認

歯と歯肉の間に歯石がついているかを確認します。
歯と歯肉の間にプローブという器具を入れ、手に伝わる感触で、見えない部分の歯石の有無を確認したり、歯根(歯の根っこ)の形状を調べます。

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歯周ポケット検査

”プローブ”という器具を使って歯ぐきの中の状態を調べます。

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▼ 歯周ポケットの深さの違いによる状態の目安

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▼ 歯周ポケット検査結果の見方

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歯の動揺度検査

調べたい歯をピンセットにはさんで動かし、そのときの動く状態によって歯周病の進行度を調べます。

       

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歯ぐきの出血検査

プローブという器具を歯肉にあて出血があるかどうかを調べます。
歯についた汚れに、歯肉が接していると、その部分が炎症を起こし、出血します。

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X線写真検査

城貴検査を行った上で症状が進行している場合に行います。
直接目で見えない部分を調べることができます。
歯を支える骨の状態・歯石が付いているかどうかなどを確認することができます。

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歯周病を防ぐ3大要素

歯周病の原因は細菌ですが、次の3つ
1. 細菌 2. 噛む力 3. 全身状態(生活習慣)
が重要とされています。

1.細菌のコントロール

お口の中の細菌のコントロールが大切です。大人の歯を失う原因の、50%以上が歯周病です。
また、日本人の80%が歯周病にかかっています!
人はもともと、胎児のときには無菌状態で、お母さんの産道を通過してから初めて細菌というものにさらされるようになるのです。
通常の免疫システムの働いている状態では、お口の中の細菌(常在菌)は、外からの細菌を遮断するのに役立っているのですが、その中の細菌のいくつかは、たまたま歯周病を引き起こす原因となってしまっているのが現実です。
いかにこれらの細菌を、自分の口腔環境を整備するため、より良い細菌にシフトさせていくかが重要です。
(お口の中の悪玉菌をいかに善玉菌に置き換えるかという事です。)

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2.噛む力のコントロール(バランス取り)

1本1本の歯にかかる力が、バランスよく均等割りできれば、歯にかかる負担も軽減でき長持ちさせることが出来るのです。
しかし、どこか一箇所だけ突出してちから(負担)がかかるとその部分は悲鳴をあげて壊れていくことになるのです。
そうなると、次に負担が強くかかる部分が破壊されていき、次から次へとドミノ倒しのような状態になりかねないのです。
これらの原因は、歯並び、噛みぐせ、歯ぎしり等が考えられます。これらをいかに改善するかがとても重要となってきます。

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3.全身状態(生活習慣)が影響

全身疾患(特に糖尿病)など、健康状態が悪く体の抵抗力(免疫力)の落ちている方がかかりやすく、喫煙や飲酒などの生活習慣が、かなり影響している事がわかっています。
歯周病そのものの原因は歯周病菌ですが、それを暴れさせるのは悪い生活習慣なのです。